決断して行動する際に重要なこと

行動するためには、その前提として、何をすべきかを考え、決断しなければなりません。
そして、決断したならば、それを行動に移す必要があります。
それでは、決断して行動する際に重要なことは何でしょうか。

結論:仮説力とスピード感。
決断して行動する際には、戦略と戦術を立てることが必要。
まずは、戦略と戦術の2つの違いを理解する必要があります。
これらを区別したうえで、決断したり、行動することのできない人が多いように思います。
戦略とは、特定の目標を達成するために、総合的な調整を通じて力と資源を効果的に運用する技術・理論のことを意味します。
これに対し、戦術とは、この戦略を実行するための、個々の場面での戦い方を意味します。
要は、ある目標を達成するためには、総合的な計画を立てて決断し、その計画を実現するための個々の場面でのやり方を考え行動をする必要があるということです。
戦略を考えて決断するには、たいへんな労力を要することから、これをせずに場当たり的な判断で成り行き任せにしてしまったり、戦術を戦略だと勘違いして行動している人が多く見られます。
しかし、これでは、結果が運任せになってしまって、目標を達成できる確率は低くなり、運良く目標が達成できた場合でも、非常に効率が悪くなります。
戦略は、いったん決めれば、簡単に変更はできない。仮説力が必要。
いったん決めた戦略を変更することは、失敗を意味します。
したがって、戦略を決める際には、熟考に熟考を重ねる必要があります。
なお、熟考に熟考を重ねるとはいっても、ただ単に時間をかけて考えれば良いということではありません。ここで問題となるのは、量より質であり、限られた時間内で、どこまで深く、真剣に考えられるかが重要です。
それでは、どのように考えて戦略を決めればよいのでしょうか。
そのポイントは、仮説を立てて考えることです。
特定の目標を達成するための総合的な計画を立てるにあたり、決断をするのに必要となる全ての要素が確定しており、不確定な要素が一つもないということはまれです。
通常は、明らかになっていない事情が少なからずあるなどして、いくつもの不確定な要素がある中で、決断を迫られます。
そのような場合に、不確定な要素に応じて場合分けを始めてしまうと、ものすごい数の選択肢が発生し、その中から一つを選ばなければならなくなります。
しかし、これは至難の業であり、また、あまりにも時間がかかって非効率的です。
そこで、不確定な要素がある中で、自分なりに仮説を立てて考える必要があります。

私の仕事である紛争の解決を例にすると、次のようになります。
まずは、依頼者等からのヒアリング、資料等の精査をして情報を整理します。
そして、断片的かつ少ない情報(ピース)から紛争となっている事件の全体像を想像・推理します。
さらに、その事件の全体像に基づいて、最良の解決策は何なのかという仮説を立てます。
例えば、当事者間で紛争の前提となる事実に争いがあって、互いの言い分も異なっており、その事実を証明する証拠等もまだ不十分な状況下において、現在有している情報のみから、おそらく「こういった」事実であったのであろうとの推論によって事件の全体像を仮定し、そういった事実関係であれば最良の解決策は「これ」である、という仮説を立てるといった感じで考えます。
そのうえで、この仮説として立てた解決策に到達するための最良の方法を選択し、事件の処理計画(戦略)を作っていきます。
実行に移すスピードが必要。
このようにして、戦略が決まれば、即実行に移します。
ここで迷っていてはダメです。
既に熟考に熟考を重ねているのですから、自分の決めた戦略を信じて、すぐに実行しなければ意味がありません。
ところが、この段階で、すぐに実行に移すことができずに、堂々巡りを始めてしまい、いたずらに時間をかけてしまう方が多いように思います。
ここでは、スピードが命です。
不安はあるでしょうが、それは誰もが同じです。
いったん決めた戦略を変更することはできませんが、後で修正することはいくらでもできます。というか、仮説を立てて決めている以上、必ず修正は必要となります。
したがって、自分が決めた戦略を信じ、本質的な大筋さえ外していなければ大丈夫と考えて、まずは先に進めていくていくしかありません。
実行に移してからは、戦術を立て、ここでもスピードが必要。
実行に移してからは、最も戦略に即したやり方(戦術)を考えて、行動していくことになります。
ここでは、いったんやり方(戦術)を決めても、個々の場面での状況に応じて臨機応変にこれを変更することが求められます。
それとともに、ここでもスピードが命です。

やってみてダメであれば、次のやり方を試してみる必要があるので、とにかく早く行動しなければなりません。
行動してみて上手くいかなければ、やり方(戦術)を変えて再度やってみることになります。
ただし、実際に行動してみたことで、戦略そのものに根本的な問題のあることが判明すれば、これを練り直してから、再チャレンジをすることになります。
戦略についての問題が修正では足りないほどの根本的なものであった場合には、潔く失敗を認めて、もう一度一から戦略を練り直すほかありません。
戦術は、経験によりスキルアップしていく。
戦術は、個々の場面でのやり方の問題ですから、多くの経験を積むことで、スキルアップしていきます。
例えば、それは交渉のやり方であったり、プレゼンのやり方であったりします。
これらについては、様々な場面で、様々なやり方を経験することによって、スキルアップしていきます。
そして、戦略と戦術を区別できている場合の方が、スキルアップも容易になります。
その場合の方が、どのような計画のどのような場面であれば、どういったやり方が最適なのかといったノウハウを蓄積していくことができるからです。
私は、今回解説したように決断して行動することで、これまでに成功体験を積み重ねてきました。
目標達成の確率が格段に上がりますので、是非、一度チャレンジしてみてください。
今回は、これぐらいにしておくことにします。


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