離婚原因で最も多い、性格の不一致って何?その対策は?

離婚原因で最も多い、性格の不一致って何?その対策は?

みなさんは、離婚の理由として、よく「性格の不一致」という言葉を耳にされませんか。
しかし、その具体的な内容は、何となく分かるようで分からない、そんな感じではないでしょうか。

私は、弁護士として、これまでにかなり多くの離婚事件を扱ってきました。
その中でも、離婚理由として最も多いのが、この「性格の不一致」です。

法律的には、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」と規定されていますが、要は、婚姻関係が破綻していることです。
このことを世間一般では、「性格の不一致」と呼ぶことが多いようです。

私の印象では、この「性格の不一致」と「浮気、不倫」というのが離婚原因の多くを占めているように思います。
では、「性格の不一致」の具体的な内容は何なのでしょうか。
文字通り「夫婦の性格が合わなかった」ということではありません。



次の3つのうちの1つなり複数が原因で夫婦関係が壊れてしまったということ。
① コミュニケーション不足
② 価値観の押し付け合い
③ 相手への過大な期待や依存


コミュニケーション不足


典型的なのは、言わなくても分かってくれるはずという思い込みです。
結婚に至るまでの交際中には、あれこれと余計なことまで喋り合っていたのに、結婚してからは、次第に会話が減り、今では必要最低限のことしか話さなくなったというのは、よく耳にする話しです。

一緒に過ごしている時間が長くなると、人間は、一緒にいる人が自分のやりたいことや言いたいことを忖度してくれると思ってしまうようです。
おそらく、過去にも似たような場面やシチュエーションを共に過ごしているので、相手がそのときのことを記憶していて、そのような場面やシチュエーションでは、自分が何をしたいかや何を言いたいかなどを分かってくれると思ってしまうのでしょう。
しかし、それは大きな勘違いです。

結婚相手であろうと他人は他人。
自分のことは自分が思っているほど、他人は気に掛けてはいません。

逆の立場で考えてみてください。
あなたは、過去に同じような場面があったとして、その場面で相手がどうしていたかを覚えていますか。おそらく、それほど覚えてなどいないでしょう。

よく、離婚事件を担当していて、相手が「~という場面で、~してくれなかった」という主張が出てきます。
そこで、私が、そのときに相手に~して欲しいと言ったのですかと聞くと、決まって返ってくる返事は「そんなこと、言わなくても分かることでしょう。当たり前のことでしょう。」です。
いやいや、分からなかったから、そういうことがいくつも積み重なって、あなた方は、相手が理解できなくなったなどといって離婚を考えるまでに至ったのでしょうという話しです。

結局のところ、お互いに思っていることや感じていること、言いたいことは、実際に口に出して相手に言わなければ伝わらないのです。
よって、対策は、思っていること、感情はしっかりと相手に伝えるということです。

価値観の押し付け合い


たとえば、バスタオルは毎日洗濯するのは当たり前かどうか、お雑煮は白味噌かおすましかといった日常生活のことから、年末には必ず里帰りをするかどうかや、冠婚葬祭のでのしきたりなど、人間は、自分が生まれ育った環境で行われていた習慣などを当たり前のことだと思い込みます。
そして、それがエスカレートすると、自分の習慣としている方が正しくて、相手が間違っているとまで言い始めます。
そこまでいかなくても、自分の習慣の方に合わせるよう相手に求めたり、場合によっては強要をしたりします。

離婚事件を担当していると、結婚当初から、相手とは価値観が合わず、ずっと我慢をしてきたけれども、もう我慢の限界だという言葉をよく耳にします。
そして、私が、それじゃ相手は何も我慢していなかったんですかねと聞くと、大抵は、それは少しはしていたかもしれないけれど圧倒的に自分の方が我慢していたという返事が返ってきます。

でも本当にそうでしょうか。

いくら愛し合って結婚した相手だからといって、他人である以上、当初から価値観が合うわけなどありません。
そして、お互いに、自分の価値観を押し通せば、それはお互いに我慢を強いることになり、しがらみも出てきて当然です。
また、努力すれば、相手のことを完全に理解できるようになると勘違いしている方もおられるようです。

たとえば、私は、精一杯相手のことを理解しようとしたのに、結局理解することができませんでしたと言う方がたまにおられます。
そりゃそうでしょう。
相手のことを理解しようと努力はすることは必要だし、大切なことだけれども、結局のところ他人を理解することなどできないと悟るべきです。

よって、対策は、他人とは価値観は違っていて当たり前、どちらが正しいとか間違っているということはない、お互い違う存在であることを認め合うということしかありません。

相手への過大な期待や依存


これは、~してあげているから、当然~ぐらいしてくれて当たり前というものです。

離婚事件を担当していると本当によく出てきます。
私は、一生懸命働いて十分な生活費をわたしていたのに、ろくに家事をしなかった。
私は一生懸命つくして、身の回りの世話をしたのに、優しい言葉の1つもかけてくれなかった。

大抵は、自分は相手に対して、十分なことをしてあげたのに、相手は十分なことをしてくれなかったという不平不満です。
しかし、人間というものは、私もそうですが、自分がやったことは当然全てのことを認識できても、相手のやってくれたことを全部は認識できていないものです。また、得てして、自分のやったことの価値を相手のやってくれたことの価値よりも大きく見がちです。

要は、相手に対して過大な期待をしすぎているか、相手に依存をしているのです。
本来ならば、一人で生活をしていれば、全てのことを一人でやらなければなりません。
それをお互いにシェアし合っているのだと考えるぐらいがちょうどいいのかも知れません。

よって、対策は、当然に相手からしてもらえることなどないと考え、相手に依存しないことです。

まとめ


離婚理由として最も多い「性格の不一致」の具体的な内容は、

① コミュニケーション不足。
② 価値観の押し付け合い。
③ 相手への過大な期待や依存。

この3つのうちの1つなり複数が原因で夫婦関係が壊れてしまったということです。

そして、それらに対する対策は、

① 思っていること、感情はしっかりと相手に伝える。
② 他人とは価値観は違っていて当たり前、どちらが正しいとか間違っているということはない、お互い違う存在であることを認め合う。
③ 当然に相手からしてもらえることなどないと考え、相手に依存しない。
ということです。

なお、誤解しないでいただきたいのは、離婚事件の全ての場合が、夫婦お互い様だというわけではありません。
それは、「性格の不一致」が原因の場合も同様です。
どちらか一方に主に原因のある場合も当然にあります。

ただ、私の経験上は、「性格の不一致」が原因の場合は、夫婦お互い様と言える場合が比較的多いということです。

今回は、これぐらいにしておくことにします。

今回のテーマをコンパクトにまとめた動画をYouTubeにアップしていますので、そちらも是非ご覧ください。

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